スバル「インップレッサ」の予防安全性能を考えてみる

スバル「インップレッサ」の2016年度予防安全性能評価が、独立行政法人自動車事故対策機構より発表されています。

「インップレッサ」に搭載される予防安全システム「アイサイト」は、ステレオカメラで障害物を認知し、衝突回避や被害軽減を行うシステムです。これを2008年に「レガシィ」に初めて搭載し、現在ではVer.3まで進化しています。

「インップレッサ」のアイサイトはVer.3は、性能と機能を向上させていますが、性能評価試験では、どのような結果を残したのか興味が湧きます。

2016年度予防安全性能評価の項目は、次の通りです。

  1. 対車両被害軽減ブレーキ(満点32.0点)
  2. 対歩行者被害軽減ブレーキ(満点25.0点)
  3. はみ出し警報(満点8.0点)
  4. 後方視界情報(満点6.0点)

この4つの機能別に点数で評価し、その総合得点が12点を超えると「ASV+」、46点を超えると「ASV++」にランク付けされます。

予防安全性能評価のテストに使用されたのは「インップレッサ」2.0i-L Eye Sightです。

スポンサーリンク
探訪記682×171

アイサイトVer.3のスペック

「インップレッサ」に搭載されるアイサイトVer.3の、作動領域と性能は次のように説明されています。

被害軽減ブレーキ 対車両

アイサイト(Ver.3)は自動ブレーキは自車速約1km/h~160km/h、ブレーキアシストは自車速約10km/h~160km/hで作動し、衝突からの回避、または被害の軽減を図ります。

他の車両が急に割り込んだ場合や道路、天候等の条件によっては止まりきれないことや作動しないことがあります。

衝突からの回避が可能なのは、前方車両との速度差がおよそ50km/h以下の場合に限ります。

被害軽減ブレーキ 対歩行者

アイサイト(Ver.3)は歩行者も制御対象であり、自動ブレーキは自車速約1km/h~160km/h、ブレーキアシストは自車速約10km/h~160km/hで作動し、衝突からの回避、または被害の軽減を図ります。

歩行者の姿、形、大きさや横断速度などの条件によっては止まりきれないことや作動しないこともあります。

衝突からの回避が可能なのは、歩行者との速度差がおよそ35km/h以下の場合に限ります。

はみ出し警報

自車の車速が約40km/h以上で走行中に車線から逸脱しそうになると警報音と警告表示で注意を喚起します。

車線逸脱警報はあらゆる状況で作動するものではありません。また、逸脱を自動的に回避するものでもありません。

車線の維持を車線逸脱警報のみに頼っていると、車線逸脱による事故につながるおそれがあります。
車線逸脱警報は両側の区画線を認識している場合に警報するものであり、路肩や側溝など道路の端を認識して警報する機能ではありません。

出典元:予防安全性能アセスメント|独立行政法人自動車事故対策機構

「インップレッサ」2.0i-L Eye Sightは「68.9/71.0」点の評価

「インップレッサ」2.0i-L Eye Sightは、71.0満点評価の68.9点を獲得し、ASV++にランクされています。

対車両の被害軽減ブレーキ、はみ出し警報、後方視界情報と全て満点を獲得していますが、対歩行者への被害軽減ブレーキ性能では、25.0満点の22.9点評価に留まっています。

テストされた「インップレッサ」2.0i-L Eye Sightの、各項目ごとの映像を確認してみます。

対車両の被害軽減ブレーキ試験

インプレッサ:被害軽減ブレーキ試験 CCRs50km/h
インプレッサ:被害軽減ブレーキ試験 CCRm60km/h

 対車両への被害軽減ブレーキ性能試験における「CCRsシナリオ」とは、試験用ターゲットを静止させた状態で行う試験で、「CCRmシナリオ」とは、試験用ターゲットを一定速で牽引した状態で行う試験です。

「AEBS(Autonomous Emergency Braking System)」とは、自動車が対車両との衝突を回避又は衝突速度を下げるために自動でブレーキを操作する装置です。

「FCWS(Forward Collision Warning System)」とは、対車両との衝突の危険性に応じて運転者に制動操作を促す目的で提供される、聴覚及び触覚・視覚情報を用いた警報です。

テストされた全ての速度域で停止車両、移動車両への衝突を回避し、満点の評価を獲得しています。

はみ出し警報試験

インプレッサ:車線はみ出し警報試験

はみ出し警報の試験では車線を逸脱すると、確実に警告が行われ満点を獲得しています。

後方視界情報試験

カーナビゲーションモニターに表示される後方視界は、安全を確認する情報が映し出されることが確認され満点を獲得しています。

対歩行者への被害軽減ブレーキ試験

インプレッサ:被害軽減ブレーキ試験 CPN40km/h
インプレッサ:被害軽減ブレーキ試験 CPN55km/h
インプレッサ:被害軽減ブレーキ試験 CPNO35km/h

遮蔽物がない状態CPNでの衝突回避は、55km/hまで問題なく行われますが、60km/hになると減速が間に合わずダミーと衝突しています。

遮蔽物がありその陰から歩行者が飛び出すCPNO試験では、25km/hの低速域で衝突回避に不安定な動作が見られます。また、車速が40km/h以上になりスピードが上がると、衝突回避ができない状態になります。

「インップレッサ」のアイサイトVer.3は、遮蔽物がなければおおむね55km/hまでは、歩行者との衝突を回避してくれそうです。しかし、遮蔽物がありその陰から、歩行者が飛び出すような状況では35km/hまでの回避となり、システムの対応速度は低くなってしまいます。

スポンサーリンク
探訪記682×171
探訪記682×171

シェアする

フォローする

買うネット関連コンテンツ